原稿制作は、ウェブサイトを構築するうえで大切な作業項目の一つです。この場合の原稿とは、ウェブデザインを起こすための基礎資料のことです。クライアントから、またはコピーライターから出てきた原稿と必要な画像素材等を、HOME以下の各ページにどのようにレイアウトしていくかをデザイナーがデザインしやすくまとめたもののことで、私はこの原稿をとくに構成原稿と呼んでいます。構成原稿は、サイトマップをもとに全ページ制作するのが原則です。
構成原稿は、デザイナーがデザインしやすくまとめると書きましたが、この「デザインしやすく」という内容が、クライアントの要望、制作するウェブサイトの仕様、デザインするデザイナーのウェブページ構築（＝コーディング）に関するリテラシーによって若干変わってきます。言い換えれば、デザイナーとディレクターである私の相互の理解度によって指示要求内容が増減する、ということです。
注意しなくてはいけないのが、構成原稿はあくまでも構成を指示するものであって、デザイナーの「デザイン」を拘束する内容であってはいけないという点です。クライアントがどんなウェブサイトを望んでいるか、何のためのウェブサイトなのか、それらを踏まえたデザインのトーン＆マナーはどうか、などはデザイン前のオリエンテーションでしっかり済んでいることが前提であり、あとは構成原稿をもとに自由にデザインできることが大切だからです。